◆
03:繊維加工工場のIT革命 ザ・データベースファクトリー構想
ご相談内容明治22年創業の繊維加工会社。 和装、洋装、イベント用品まで生活者に密着した繊維のものづくり。
『今までも社内ITシステム(MS-DOSベース)が動いていたが、構築から10年たっており、機能やインタフェースの大幅な改良が必要だ。』と、思われたそうです。まず、そのシステムを作ったSI業者(システム開発会社)に依頼したところ、『昔のプログラムだから、その書き方のノウハウはもうなくなってしまった。引き受けられない。』と言われてしまったそうです。
そこで、イオアートにお声がかかりました。
ビジネスモデル繊維の加工をしたいときに中国に依頼していたのでは遅すぎる!そのような問題にお応えするために、超速繊維加工に取り組みました。多品種少量生産体制(様々な顧客からの小口の注文にスピーディーに、そしてきめ細かく対応できる体制)の確立。そのためには、IT(情報技術)の力を使うことが必然だったのです。
結果:2002年〜2003年■
目的 デジタルビジネスデザイン『ザ・データベース・ファクトリー』構想 社内ITシステム全面リニューアル&ヴァージョンアップ
■ 過程 社内ITシステムと一口に言っても、会社には様々な情報があります。それらの情報を統合管理するERPシステムを再構築することとなりました。
ERPシステム(Enterprise
Resource Planning) 企業全体の経営資源を有効活用の観点から統合的に計画・管理し、経営の効率化を図るための手法・概念
データは、大きく分けて、生地(モノ)の情報・コストの情報がありました。もう少し細かく『業務』という観点から分解すると、事務所内の仕事が3つ、工場内に作業現場が4つ、財務の仕事が3つなど。さらに、1つの生地を加工するのに、染色方法の種類や機械を動かすスピード・温度など、300以上の管理項目があり、1日に約100件の受注がありました。単純計算で、1日に、30,000を超えるデータ数です。これを紙に書き留めて管理することは難しいです・・・。ですから、IT(情報技術)の力を使用することが必然だったのです。
| ザ・データベース・ファクトリー東京和晒〜全体概要 ※イラストをクリックすると、 拡大図が表示されます。
|
工場の能力を最大限に引き出すために、最初に全ての仕様を100%決めてから製作にかかる(ウォーターフォール開発)のではなく、柔軟に開発(スパイラル開発)することをご提案いたしました。あるべき業務の姿の仮説を立て、その業務に必要なプログラムのプロトタイプを製作、実際に使って頂き、効果を検証する。答えは1つではなく、試してみて最適だと思われる方法を採用する。現場の観察による部分の最適化(ユーザーインターフェースの改善)と全体最適化(TOC理論など)という考え方が重要なのです。
特に、工場の各作業現場では、ユーザーインターフェース(画面設計)に気を使う必要がありました。忙しいからと言って、ボタンの押しミスなど許されません。使い易いソフトを作ることは、設計者の責任です。そこで、柔軟な開発やインターフェース設計に定評のある市販のデータベースソフト、Filemakerを採用しました。
滝澤社長と2人で、約1ヶ月間の開発作業となりました。時には、1日に10回以上のヴァージョンアップ(スパイラル開発のフィックス作業)をしました。
財務管理は、自分達で開発しようとせずに、パッケージソフトに任せることにしました。様々なソフトを試用した結果、あるべき業務に最適であった弥生販売・会計・給与を採用しました。技術的には、工場管理システム(Filemaker)からリアルタイムに財務ソフト(弥生)へデータを流すことによって統合させています。さらに、弥生給与と従業員の出勤管理タイムレコーダーも連動させました。
このように、市販のパッケージをうまく使いこなせば、ゼロから開発するよりも導入が簡単で、開発ミスのリスクも抑えられるのです。(※以前のシステムは、計画に1年、構築に1年程度。費用も今回の3倍以上。)
| | 染色作業工程管理画面 ※イラストをクリックすると、 拡大図が表示されます。
| 進捗管理画面 ※イラストをクリックすると、 拡大図が表示されます。
|
■ 成果 事務員は、工場を歩き回らずとも、中の様子が常に手元のパソコンでわかるようになりました。入荷した生地が、今、工場内のどこにあって、どんな処理が行われているのか把握できるのです。各現場の社員も、今やるべき仕事、過去の加工データの検索、他の現場の進捗状況などの確認が可能です。
特に、社長のパソコンでは、社内の全データへのアクセスが可能となり、工場内データ・財務データなどをリアルタイムで確認することができるようになりました。最新の事実に基づいた迅速な経営判断を行う事ができ、社内の円滑な情報の流れによって、会社自体の生産能力が高まったのです。その結果として、受注拡大へと繋がりました。
・社内情報の流れがリアルタイム 予測ではなく、全ての情報を事実として認識しています。例えば、会計1つを取ってみても、月末にバタバタと会計処理を行うのではなく、リアルタイムで処理されています。
・社内情報の共有化(ナレッジマネジメント) 全ての社員が、瞬時に必要な情報を検索・把握することが可能です。作業工程間のコミュニケーションコストが大幅に削減され、生産性が向上しました。また、職人さんの頭の中だけにあった『匠の技』を分析・数値化し、再現するということにも挑戦しています。
※情報をパソコンに入力・保存することは誰でも考えることなのですが、そのデータをどのように経営に活かすのか、が一番重要なのではないでしょうか?
この内容は、プレスや経営学・IT研究者にも成果が認められ、日経新聞をはじめとする各社新聞や経営雑誌・IT関連雑誌などに多数掲載されています。主役である、滝澤一郎社長は、現在、あちらこちらのIT化セミナーの講師として引っ張りだことなっています。(今回の事例以外にも、IT活用・地域活性化で有名です。)
結果:2004年更なるイノベーションを目指します。 新システムの共同開発に着手中です。
イオアートの『ホームページ活用戦略』 ホームページの『活用』で、『ビジネスの成功』を目指しましょう! ホームページの活用とは、インターネット受付窓口を作り、育てていくことなのです。
 ※イラストをクリックすると、拡大図が表示されます。
ホームページ活用支援サービスについて、詳しくはこちらをご覧下さい。
『ホームページ活用戦略』について、詳しくはこちらをご覧下さい。
関連メディア情報日本経済新聞、雑誌『日経アドバンテージ』、『戦略経営者』
など多数。
ネット上の掲載記事 NTT Ccommunication 成功社長インタビューIT導入はこれで成功した
※当時は、有限会社イオアートではなく、代表取締役
小田朋和が、1人の個人事業者でした。プレス掲載では『若いWEB製作者』などと表現されています。
関連おすすめ書籍
| 思考スピードの経営
- デジタル経営教本 1999年発行:ビル・ゲイツ(著) | おすすめ度:★★★★☆ 読みやすさ:★★★☆☆
Windowsで有名な、あのマイクロソフト社の会長、ビル・ゲイツの本です。 会社全体のIT化『デジタル・ナーバス・システム』について書かれています。ナーバス(神経)のように、経営情報を素早くつかんで手を打て、という意味です。『情報をいかに収集・管理・活用するか、-あなたが勝つか負けるかはそれで決まる。』1999年発行ですが、まだまだインパクトがあります。 |
その他の、関連おすすめ書籍はこちら
関連おすすめ講座 講演で引っ張りだことなっている、瀧澤社長自らが、インターネット大学『東京e大学』で、無料で動画講座を公開しています。講座名は、『ネットコミュニケーションでものづくりを再生!』です。
※東京e大学について、詳しくはこちらをご覧下さい。
|